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資格 冷凍機械責任者 受験 申込 体験 [資格]

今年も、冷凍機械責任者試験の申込が始まっている。


夢とは、はかなく、切ないものである。ことを、あなたは知っていますか。


登場人物

    試験官
    おじさんA
    おじさんB
    私


それは、去年の11月の2種冷凍機械責任者試験での出来事でした。


試験開始30分前、

私は、試験会場ですでに自分の受験番号の席に着席していました。

私の席の周囲も、右の席以外、皆着席しています。

やがて、試験の説明が始まりました。



試験開始15分前、

試験官   「これから解答用紙を配ります。」


受験室は静まりかえっています。


試験官   「解答用紙が配られたら、自分の氏名と受験番号が間違っていないか確認してください。」   


受験室の引き戸が突然開き、歳の頃は65を過ぎただろう、 おじさんA が入って来ました。


おじさんA 「あー、間に合った!」

   そう言いながら、私の右の席に着席しました。


私の心の中  「この年になっても、新たな資格に挑戦しようとするなんて、みごとだ!  おじさんA、私も将来あなたのような挑戦し続ける男になりたいです。 あなたは、私の目標、夢です!」

  おじさんAは解答用紙を確認しています。


おじさんA 「すいません。名前が間違っているんですけど。」

試験官   「後で、訂正用の用紙を渡しますので、それで訂正してください。」

私の心の中  「解答用紙の名前が間違っているなんて!。そんなハプニングには負けずに、おじさん、頑張れ!」
  「あなたは、俺のドリームなんだ!目標なんだ!」



  また、受験室の引き戸が開き、50歳過ぎの おじさんB が入って来ました。


  そして、自分の席を探しています。


  やがて、おじさんAの所へ来ると、


おじさんB  「ここは、俺の席だぞ!」


おじさんA  「何言ってるんだ!俺の席だ! 受験番号だって合っているだろ!」

おじさんB  「でも、その解答用紙の名前は俺の名前じゃないか!」   「受験番号がダブってるんじゃないか!?」

受験室の皆の注目を浴びています。


試験官   「えっ! 受験番号がダブっているんですか!」


試験官が、おじさんAのもとへ行き、受験票を確認している。


試験官    「あれ! これ、去年の受験票じゃないですか。」

おじさんA 「そうだよ!去年のだよ!」  「でも、受験番号があっているじゃないか!」

私の心の中  「え~。おじさん、去年の受験票で受験できるわけないだろ!」

試験官   「だめですよ。 去年の受験票じゃ受験できませんよ。」  「去年と今年では受験番号は同じではないですよ。」

おじさんA 「え!そうなの。」

私の心の中  「間違って、去年の受験票をもってきてしまうなんて!なぜ神様はおじさんAに試練を与え給うのか。」

試験官   「急いで、事務所に行って、今年の受験番号を確認して、その部屋へ行って下さい。」

おじさんA 「事務所ってどこなの!」

試験官   「3階です。 急いでください! もうすぐ試験はじまりますよ。」

おじさんAは、慌てて部屋を出て行きました。


私の心の中  「がんばれ!おじさんA。 こんな試練にまけるな!」


試験開始1分前、

試験開始直前、受験室は水を打ったような静けさ。

そんな静けさを切り裂くように、受験室の引き戸が開きました。

そこには、あの おじさんA が立っていました。

そして、右手を上げながら、


おじさんA 「俺、今年、受験申請していないから、これで帰るわ!じゃー!」


私の心の中  「じゃー、じゃねーよ! そんな報告いりませんから!」

試験官 「それでは、試験を始めてください!」


 おじさんAの言葉を遮るように、むなしく響きました。

おじさんAは、私の心を翻弄して、帰って行きました。


私の心の中  「あんなじじいには、絶対になりたくない!」


夢とは、はかなく、切ないものであることを思い知らされたのです。

おじさんAは、今年こそ受験できるだろうか。



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